【特別レポート】当社運用ファンドの基準価額の下落とファンドの対応につきまして

2024年8月5日の東京株式市場は、先週末8月2日(金)に続き、大幅な下落となりました。当社運用ファンドの基準価額も軒並み下落となっており、ご心配やご不安をおかけしていること、とても心苦しく思っています。
急落の背景やマーケットコメント、さらには、最高運用責任者伊井からのメッセージをレポートにまとめました。コモンズ投信は、このパニック的で乱暴な下落は既に行き過ぎていると考えています。
先週末より本日も丁寧な押し目買いを続けています。ぜひ、以下のコメントをお読みください。

○8月5日の当社運用ファンドの基準価額騰落率(前日比)

 基準価額前日比騰落率
コモンズ30ファンド41,355▲5,584▲11.90%
ザ・2020ビジョン21,114▲3,390▲13.83%
コモンズ30+しずぎんファンド18,693▲2,555▲12.02%

<ご参考>

 8月5日終値前日比騰落率
TOPIX(東証株価指数)配当込3788.12▲528.1▲12.23%
TOPIX(東証株価指数)2227.15▲310.5▲12.23%
日経平均株価(円)31458.42▲4451.3▲12.40%
東証グロース市場250指数485.02▲91.3▲15.84%

1. 2024年8月5日の市場概況とトレーダー渕上幸男からのマーケットコメント 

本日の東京株式市場は、先週末からの世界的な株式市場の動揺が続き、日経平均株価は先週末終値比4,451円安(-12.40%)の31,458円と急落しました。

先週末に発表された7月米雇用統計が市場予想を下回って悪化したことで労働市場の軟化からさらに米国の景気後退への警戒感が高まりました。その結果、米長期債金利が急低下し米国株が大幅下落、さらには日米金利差縮小から外国為替市場で1ドル141円台まで円高が進み、運用リスクを回避する売りが加速しました。

主力株の多くが、朝の取引開始直後に値がつかない売り気配で始まり、さらには日経平均先物で一時サーキットブレーカー(※)が発動するなど、市場は終日混乱したまま下値を切り下げる展開が続き、本日の取引のほぼ安値水準で取引を終えました。

(※)株式市場や先物取引において価格が一定以上の変動を起こした場合に、強制的に取引を停止させるなどの措置を行う制度のこと。

本日の東京株式市場において、日経平均株価の1日の下落幅は4,451円となり、率にして12.40%の下落は、1987年10月に起きた米国株急落が世界に飛び火したブラックマンデーを超える記録的なものとなりました。

日経平均株価の直近の高値は7月11日つけた42,224円ですが、そこから本日の終値までの下落幅は10,766円、率にして▲25.50%の下落となります。

なお、この水準を、企業の利益に対して株価がどれだけ買われているかを示す株価収益率(PER)と、企業の資産に対して株価がどれだけ買われているかを示す株価純資産倍率(PBR)で見ておきます。

先ずPERは7月11日の日経平均株価の高値時の水準17.8倍から本日の終値換算(概算)で13.1倍まで、PBRは1.58倍から1.16倍まで低下しています。これは、2023年1月ごろの水準となりますが、その時点から今まで、企業の価値を示す利益や資産は大きく伸びてきました。それがたった1カ月弱で急激に低下することはありません。つまり、利益や資産はそのままに、株価が大きく下がっていることを意味します。

日経平均株価は今後もさらに下落してPERもPBRも切り下がっていく可能性はありますが、本日の水準が過去の水準と比べてどの水準にあるかを確認していただくことで、株価が割高なのか割安なのかを判断する一つの材料にしていただければと思っています。

2.コモンズ投信代表取締役社長兼最高運用責任者 伊井 哲朗からのメッセージ 

本日は、久しぶりにパニック相場となりました。

ますは、こうした局面では、賢明な投資家の言葉を借りたいと思います。

著名投資家のバフェット氏は、かつて下落相場におけるメッセージを下記のように記しています。

「市場にとどまること、そして安く買うことだ。」

「このような恐ろしい時期には、二つのことを絶対に忘れてはならない。一つは、広まった不安は投資家にとっての相棒だ。なぜなら、安く買えるから。二つ目は、個人的な恐怖が自身の敵だ。それは根拠のないものだろう。財務のしっかりとした優良企業を長期的に待っていれば、ほぼ間違いなくうまくいくはずだ。」

このメッセージは、周囲に広まったパニックに恐れて株を売り始めてはいけない。そして、富を生み出す投資の秘訣は、長期的なものであることを意味しています。慌てているのは短期的な投資家や投機家です。長期的な資産形成をされる皆さんは、バフェット氏のような視点を持ちましょう。

本日の下落は、先週末の米国の雇用統計で失業率などが悪化し、米国経済がソフト・ランディング(軟着陸)でなく、ハード・ランディング(急激な悪化)することを織り込みにいった現象です。

つまり、これまでは、米国経済は緩やかに安定成長に移行するだろうとの見立てだったものが、景気が急激に悪化するのではないかとの見立てに変化し、株式を売却する動きにつながったということです。

コモンズ投信は、このパニック的で乱暴な下落は、既に行き過ぎていると考えています。

先週後半から本日も丁寧な押し目買いを続けています。

まさにバフェット氏の境地です。ここまで下落率が大きいと回復するには3カ月ほどかかると思いますが、ここは一緒に頑張りましょう。

引き続き、よろしくお願い申し上げます。

以 上