フィデューシャリー・デューティー宣言

コモンズ投信の「お客さま本位の業務運営」の実現について

当社は金融庁が発表した「顧客本位の業務運営に関する原則」を採択することをここに宣言し、以下に、その取り組みの詳細を説明させていただくとともに、今後、その取組実施状況を定期的に開示して参ります。

1.私たちは、お客さまに最良のサービスを提供するよう努めます

私たちの「お客さま本位の業務運営」の精神は、当社の創業時からの企業文化として深く根付いていると自負しています。その原点は、自身がお客さまであったら「こうして欲しいな」と思うサービスを常に心がけ、「今日よりも、よい明日」を考える長期的な資産形成を応援するサービスにこだわるところにあります。

① 私たちは、商品を販売することがサービスとは考えていません

私たちは、商品を販売するのではなく、お客さまのライフスタイルをイメージして当社の価値(投資哲学、サービス、商品)を伝えていくことで、結果的に豊かなライフスタイルを実現させる手段として当社の商品が選ばれていくことを目指しています。

② 私たちは、専門性を高めることでサービスの向上に取り組みます

私たちは、運用・調査部門に限らず、管理部門、サービス部門に至るまで、専門性の高い人材に加え生活者視点の新しい価値観を持つ意欲的な人材を採用し、社内研修や日々の業務での研鑽を通じて専門性を高めていきます。

③ 私たちは、一般生活者の方々に分かり難い商品の取り扱いをしません

私たちは、誰もが手軽に始められる資産形成が大切だと考えています。投資は、特別な人が特別に行うのではなく、一般生活者の方々が日常的に行える社会を目指しています。そのため、複雑又はリスクの高い商品、通常のニュースだけでは入手が難しい情報から影響を受ける商品、さらには、複数の金融商品・サービスを組み合わせて手数料も商品性も分かり難くなる商品の取り扱いを行いません。

④ 私たちのサービスは、世代を超えて受け継がれる視座を取り入れていきます

私たちは、次代を担うこどもや孫たちの生活を意識したサービスを展開していきます。その為の情報発信も丁寧に行っていきます。

⑤ 私たちは、オンラインとオフラインの融合に取り組みます

私たちは、創業以来、「対話」を重視してきました。オンラインにおけるインターネットやITの進展を取り込み、シンプルで便利なサービスの提供に務める一方で、オフラインとなる対面でのセミナーの充実を図ってきました。当社の価値を伝えるには、一方通行でなく対話による双方向が有効と考えているからです。

⑥ 私たちと共創するパートナーは、共通の価値観を前提とします

私たちは、金融機関や事業会社、NPOなどの非営利団体ほか、さまざまなパートナーとの連携を行うことで、単独でのサービスに付加価値をつけて提供することに取り組んでいます。そのパートナーを選定する際には、共通の価値観を持っていることにこだわります。指定販売会社との連携におきましても、私たちの投資哲学や企業理念に共感いただき、私たちとともに、お客さまの長期的な資産形成に取り組むことに同意いただいた証券会社や金融機関のみと連携しています。

アクションプラン例

年間、大小通じて100回程度のセミナーを開催します。

親子向け金融教育セミナー、こども向けの社会を学ぶセミナーも、定期的に開催します。

パートナーとの連携を拡充していきます。

2.私たちが考える、お客さまの最善の利益を追求

私たちが考えるお客さまの最善の利益は、経済的な利益だけとは考えていません。投資信託の運用から得られる経済的な利益は勿論、その先にあるお客さまの豊かなくらしまでを最善の利益として提供できるように業務に取り組んでいきます。

① 私たちは、最良のサービスの結果がお客さまの最善な利益につながると考えています

私たちは、前項1のお客さまへの最良のサービスの提供が、お客さまの最善な利益につながると確信しています。そのための行動に、積極的に取り組みます。

② 私たちは、お客さまの短期的な利益の追求ではなく、お客さまの長期的な資産形成による豊かな生活の実現を重視します

私たちは、お客さまの短期的な売買を誘引する利益追求ではなく、あくまで長期的な資産形成による豊かな生活の実現に向けた商品と情報提供を徹底します。

③ 私たちは、長期的な資産形成の手段となる「つみたて投資」の普及に注力します

私たちは、誰もが気軽に取り組み、長期的な資産形成を実現するためには「つみたて投資」が有効と考えています。つみたて投資に適した商品、サービスの提供、そしてつみたて投資の普及に積極的に取り組みます。

④ 私たちは、お客さまの長期的な資産形成のために、企業との対話にも積極的に取り組みます

私たちは、創業以来、長期投資家として投資先企業の中長期的な企業価値の向上に貢献するために“企業との対話”を重視してきました。さらに、実質的なアセットオーナーであり消費者でもあるお客さまと企業との対話も実践しています。各種ステークホルダーによる外部からの視点の提供が企業価値の向上につながり、その果実がお客さまに還元されていくインベストメントチェーンの高度化に積極的に取り組みます。また、同様の観点から議決権行使も中長期的な企業価値の向上を目的に、適切に行使し、その結果は個別に開示して参ります。

⑤ 私たちは、社会の一員としての社会的なリターンの提供も追及します

私たちは、誰もが社会の一員として生活しています。商品を通じた経済的な利益だけでなく、商品を通じて経済だけでなく社会ともつながるリターンの提供を追求しています。具体的には、私たちが受け取る各商品の信託報酬の一部を社会起業家や障がい者スポーツ団体に寄付し、その活動を応援しています。私たちは、経済的な利益が物的な満足度であれば、社会的な利益は心の満足度だと考えています。

アクションプラン例

長期的な資産形成の有効性を発信していきます。

長期投資、つみたて投資に関する情報を拡充していきます。

お客さまと企業との対話の機会を拡充していきます。

議決権行使の考え方、個別の議決権行使の開示にも積極的に取り組みます。

社会起業家や障がい者スポーツの応援を拡充していきます。

3.私たちが考える、お客さまにご負担いただく手数料や費用のあり方

私たちは、前項1で示したサービスを実行していくために、適切な手数料や費用を設定しています。また、その手数料や費用についての説明や表示につきましては、当社ホームページや書面などにおいて常に分かりやすく表示いたします。

① 私たちの取扱商品における、お客さまに直接ご負担いただく手数料

当社の投資信託の購入時手数料は、当社に口座開設されている場合と、指定販売会社で口座開設されている場合で異なります。当社の口座で購入されるお客さまは購入時手数料を頂いておりません。指定販売会社の口座で購入されるお客さまは、販売会社が別途定める購入時手数料を申し受ける場合があります。当社の投資信託の解約時は、当社の口座で解約する場合も指定販売会社の口座で解約する場合も、解約時手数料はかかりません。

② 私たちは、全ての商品の運用残高の増加に応じて運用管理費用(信託報酬)が逓減する仕組みを導入しています

私たちは、お客さまの長期的な資産形成に貢献するために、商品ごとに純資産総額が一定額を超えると段階的に運用管理費用(信託報酬)が下がる仕組みを導入しています。

③ 私たちは、お客さまにご負担いただく手数料や費用を分かりやすく伝える工夫を行います

私たちは、当社ホームページや書面などで、お客さまにご負担いただく手数料や費用をより分かりやすく伝える工夫を続けます。

④ 私たちの販売提携先でのお客さまにご負担いただく手数料や費用についても直接販売と同様の価値観を重視します

私たちは、お客さまの利便性向上の一環として、私たちの商品・サービスを利用したいと考える人たちの要望にお応えするため、直接販売だけではなく販売提携先を通じた販売も進めています。ただし、この指定販売会社につきましては、私たちの投資哲学や企業理念に共感いただき、お客さまの長期的な資産形成をともに実現していくことで合意いただける先に限定させていただいています。

アクションプラン例

手数料や費用の合理性は、毎年、検証を行います。

販売提携先における、お客さま本位の業務運営についての実施状況を確認します。

4.私たちは、利益相反の防止を徹底します

私たちは、前項1で示させていただいたサービスの高度化を目指して、さまざまなパートナーとの共創にも取り組んでいます。あくまでもお客さま本位の共創ではありますが、利益相反の発生する可能性がある取引につきましては、社内ガイドラインに基づいて適切に管理することで、その防止に徹底的に取り組みます。

アクションプラン例

『フィデューシャリー・デューティー推進委員会(外部有識者を加えて構成)』の開催。

利益相反に関する社内ガイドラインの定期的な見直し。

5.私たちは、商品・サービスの「見える化」に積極的に取り組みます

私たちは、金融事業の性質でもある、お客さまとの情報の非対称性を極力無くすための商品・サービスの「見える化」に積極的に取り組みます。お客さまへの説明においては、お客さまの真の理解につながるように、基本的な利益(リターン)と損失の不確実性(リスク)、手数料や費用、取引条件、その他の重要な情報を分かりやすく伝えて参ります。

① 私たちは、商品の中身となる投資先の見える化に積極的に取り組みます

私たちは、誰もが気軽に取り組め、長期的な資産形成を実践するためには、商品の分かりやすさが重要だと考えています。価格変動だけがリスクではなく、投資先そのものの理解が重要であると考えるからこそ、単に組み入れている資産の概要をレポートで報告することに留まらず、組み入れ先の企業と受益者であるお客さまを招いてのセミナー、ワークショップや会社見学を開催し、お客さまと企業との直接的な対話にも取り組みます。また、その内容は月次レポートや当社のホームページなどのWebでも積極的に説明して参ります。お客さま参加型の具体的な投資先の見える化が長期的に安心した投資行動にもつながると考えています。

② 私たちは、投資先の議決権行使についても個別に結果を公表します

私たちは、企業の中長期的な企業価値の向上に資する議決権行使を旨としています。その行使結果については、個別企業ごとに開示することで「見える化」に取り組みます。

③ 私たちは、誠実さをモットーに重要な情報については、単なる情報発信に留まらず伝わることを意識した伝達を心がけます

私たちは、重要な情報については、目につきやすく分かりやすい内容での伝達を心がけます。特に重要な情報については、複数の伝達手段を駆使した情報伝達を実施します。

アクションプラン例

投資先企業とお客さまとの対話の継続的な実施。

Webの利用状況の分析や、お客さまの声を大切に情報伝達手段の高度化を図る。

6.私たち社員の日常と、社員の成長

私たちは、創業以来、この「お客さま本位の業務運営」の精神が、当たり前の日常の行動となるような企業風土の構築に取り組んでいます。その礎として、当社のミッションに「一人一人の未来を信じる力を合わせて、次の時代を共に拓く」を掲げています。そして、ビジョンに掲げる「私たちは、長期投資によって意思あるお金が循環し希望あふれる世界をつくります」を実現するため、全ての役職員が「問いを続ける」、「枠を超える」、「ライブ感を楽しむ」、「優しさ、謙虚、そして笑顔」、「未来を信じる」のバリューを実践していくことが、健全な企業風土の構築につながると考えています。

① 私たちは、常に笑顔を心がけています

お客さまへの対応は、窓口に留まらず全ての業務がお客さまに通じています。全役職員の笑顔がその源泉になることは自明です。

② 私たちはオープンマインドな社風を心がけています

私たちは、意見の違いは成長の機会と捉え、常にオープンマインドで活発な意見交換ができる社風を大切にしています。

③ 私たちは、仲間を常にリスペクトしあう企業文化を構築します

私たちは、共通の価値観を大切に、その価値向上こそがお客さま本位の業務運営につながると確信しています。ともに価値創造を行う仲間をリスペクトすることで価値向上につなげていきます。

④ 私たちの報酬は、お客さまからの信頼に比例させていきます

私たちは、お客さまからの信頼=運用資産残高やお客さまの増加、お客さまからの評判などをベースに自身の報酬が連動する報酬体系を構築していきます。

⑤ 私たちは、この「お客さま本位の業務運営」に関するワークショップを実施し、再確認を続けていきます

私たちは、この「お客さま本位の業務運営」に関するワークショップを実施し、全役職員がこの方針に基づいた日常の行動が実践できるように徹底します。また、この方針を補強する意味も含めたコンプライアンス研修などにおいても、法令順守や利益相反の適切な管理の徹底を図って参ります。

アクションプラン例

従業員と経営者の定期的な面談の実施。

「お客さま本位の業務運営」に関するワークショップの定期的な実施。

コンプライアンス研修の実施。

7.「お客さま本位の業務運営」方針の運用

この「お客さま本位の業務運営」は、社内のガイドラインやマニュアルとは考えていません。この内容は、私たちコモンズ投信の全役職員の日々の企業文化に基づいた行動指針であり原理原則の意思表明です。さらに「お客さま本位の業務運営」の取組状況は、外部有識者を迎えて毎年開催している『フィデューシャリー・デューティー推進委員会』で報告・検証し、継続して改善を図って参ります。

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