「ふっちーが語る卯年相場と卯年のあれこれ~卯(うさぎ)跳ねる」<2>

1951 年(昭和 26 年)は、前年に勃発した朝鮮動乱をきっかけに、国連軍の資材調達による特需や、各国の軍備拡張機運を背景とした輸出景気で戦後の経済復興をはやし株式ブームが起きました。

1963 年(昭和 38 年)は、米国のドル防衛策として金利平衡税が導入されて株価が下落し、さらに11月のケネディ大統領の暗殺でNYダウが暴落し世界的に株価が下落しました。

1975 年(昭和 50 年)は、金融緩和を背景に基幹産業を中心に買いが強まり、さらには不況対策として相次ぐ財政政策が打たれ、世界同時株高を背景に株価が上昇しました。

1987 年(昭和 62 年)は、2月に NTT 株が上場し、3月の国鉄の分割・民営化でJR が発足し規制緩和が大きく前進しました。また4月には、公定歩合が戦後最低水準となる2.5%に引き下げられ、さらには生損保の特定金銭信託枠拡大などを背景として「財テク」ブームが起き、一本調子の株価上昇が続きました。

1999 年(平成 11 年)は、前半は円相場の急上昇や景気低迷の長期化から株価が低迷しましたが、3月の都市銀行15行への公的資金注入をきっかけに銀行株が急伸し、米国株の「IT関連株」の活況を背景にハイテク・情報通信関連株も物色されました。

2011 年(平成 23 年)は、3月の東日本大震災の発生から株価が急落し、さらに後半は米国債の格下げや、ギリシャ債務問題などで世界景気の減速懸念が強まり、1ドル=70 円台の超円高から株価は年末まで低迷しました。

みてきた通り、卯年の相場でも、株価は上がったり、下がったりです。

ところで、ふっちーが気になるのは1987 年(昭和 62 年)と1999 年(平成 11 年)の卯年相場です。

なぜかというと、卯年の後の辰年と巳年の2年間で、さらに相場が上昇しているからです。相場格言では「卯(うさぎ)跳ねる」の後は「辰巳(たつみ)天井」です。もしそうなるとすれば、来年の卯年から相場が上がり始め、その先2年の間で上昇相場が続き、そして、その間のどこかで高値を付けるということになります。

1987 年(昭和 62 年)と1999 年(平成 11 年)の卯年の相場がまさにそうでした。1989年の巳年の12月につけた日経平均高値の38,915円は「平成バブル」のすっ天井となりました。また2000年の辰年の4月つけた日経平均の高値20,833円は「ITバブル」のすっ天井となりました。また2011 年(平成 23 年)の卯年は下落しましたが、翌年の2012年の辰年から翌年の巳年に向けて「アベノミクス相場」が始まったことも記憶に新しいところです。

もしかすると、来年2023年の卯年はバブル発生前の始めの年になるのかも?と、ふっちーは勝手な想像をしています。

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※本文中で示した実績は過去のものであり、将来を予想・あるいは保証するものではありません。

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