【コモンズのドラマづくり】

こんにちは。渋澤健です。

「よく集むるを知りて、よく散ずることを知らねば、その極、守銭奴(しゅせんど)となるから、今日の青年は濫費者(らんぴしゃ)とならざらんことを勉むると同時に、守銭奴とならぬように注意せねばならぬのである。」

いきなり堅苦しいお説教と感じたでしょうが、無理もありません。
100年以上前の言葉ですから。
この考えを当時の世間に訴えたのは、渋沢栄一。
7月3日から新一万円札の肖像として日本各地に流通される歴史上の人物です。

もし本人が現在に蘇ったら何を言うでしょうか。
私の高祖父(おじいちゃんのおじいちゃん)でありますが、もちろん会ったことはありません。
だから上述のように本人が残した言葉などから想像するしかありませんが、立腹して声を荒げるのではないでしょうか。
「ワシは、暗いところが嫌いじゃ!タンスに入れたままにしないでくれ!」と。

もちろん、お金を乱費することを栄一は推したわけではありません。
一方、お金をため込むことばかりに執心する、つまり「守銭奴」になることもダメであると考えていました。
つまり、お金を集めるだけでなく、そのお金が社会に清く循環することを期待していたのです。
その循環の流れの原動力によって、一部の階級層だけでなく、社会のみんなが豊かになる。そんな新しい時代の日本を実現させることに尽力していた人物です。

栄一が、当時ではスタートアップに過ぎなかった、日本初の銀行を創立したときに用いた表現は「一滴一滴が大河になる」でした。
この一滴一滴とは、一人ひとりの懐に入っているお金だけでなく、一人ひとりの想い、一人ひとりの行いという人的資本も含んでいました。
つまり、財務的資本の滴と人的資本の滴が寄り集まり、大河のように流れ始めれば、日本の新しい時代を切り拓くことができる。
これが、渋沢栄一自身が描いていた「大河ドラマ」でした。

15年ぐらい前、伊井と仲間たちとコモンズ投信を立ち上げた時に応援してくれた共通の知人から指摘されたことがあります。
「これって、栄一さんがやっていたことですね」と。
もちろん、「いやいや、そんな壮大なことではない」とお答えました。
ただ、確かにコモンズ投信の設立理念は「今日よりも、よい明日」を目指すお仲間(受益者)が集まる「コモン・グラウンド」を築くことでした。
所詮運用会社なのに随分と堅苦しいなあとの印象があるかもしれません。

コモンズ投信はまだまだ「大河ドラマ」級にはなっていません。
しかし、今までのコモンズのストーリーは、大勢のコモンズのお仲間のみなさんと築いてきたことに間違いありません。
そしてこれからもコモンズのドラマづくりは続行いたします!

 

———————————————
コモンズ30ファンドのリスクと費用はこちら
https://www.commons30.jp/fund30/risk-cost/
ザ・2020ビジョンのリスクと費用はこちら
https://www.commons30.jp/fund2020/risk-cost/
———————————————
※投資信託は、値動きのある有価証券等に投資するため、その基準価額は変動します。
したがって、お客さま(受益者)の投資元本は保証されているものではなく、基準価額の下落により損失を被り、投資元本を割込むことがあります。
委託会社の運用により生じるこうした基準価額の変動による損益は、すべてお客さま(受益者)に帰属します。なお、投資信託は預貯金と異なります。
※文中に記載の内容は特定銘柄の売買などの推奨、または価格などの上昇や下落を示唆するものではありません。

最新情報をチェックしよう!