<企業との対話プレゼン>
三菱商事
IR部 IR部長 武久裕さま
「経営力を身に着け、投資先と共に成長する」
私たちは総合商社として、さまざまな事業を展開しています。
本日はコモンズ30ファンドの投資基準の一つである、「経営力」について簡単にご説明できればと思います。
よく三菱商事はトレーディングで利益を出していると思われがちです。
確かに元々の生業として、仲介業、いわゆるトレーディングが主体の事業モデルでしたが、1960~80年代にかけてトレーディングから事業投資にビジネスモデルを変え、80年代からは事業投資が主な収益源となっていきました。
しかし、近年ではただ事業に出資をするだけでなく、社員を派遣し、経営に参画し出資先企業と一緒に成長を目指す「事業経営」モデルに取組んでいます。
一つの例がコンビニエンスストアのローソンです。
今では貿易によって得られる収益は、全体の2割以下に過ぎず、8割以上は事業投資先からの収益となっています。
先程の動画にも、一つ前のスライドにも出ていましたが、事業経営の一例として、サーモンと鱒の養殖事業についてご紹介したいと思います。
当社にとって水産物の輸入、加工や販売事業は以前から重要な柱の一つでしたが、事業モデルを強化すべく2000年代にチリのサケマス養殖事業に参画しました。
その後、肉に次ぐ動物性たんぱく源として今後需要が拡大するとの見通しの下、2014年にはノルウェーの鮭鱒養殖加工会社であるセルマック社を買収し、弊社から会長を派遣して経営に取り組んでいます。
投資先は海外だけでなく、日本国内でもさまざまな企業に出資しています。
前出のローソンもそうですが、千代田化工建設というプラント会社にも社長を派遣していますし、伊藤ハム米久ホールディングスや、スーパーマーケットのライフも同様です。
このように、実際に経営者を派遣することで、投資先と一緒に成長していくのが「事業経営」です。
このビジネスモデルを展開するには、社員一人一人が「経営力」を身に着ける必要があります。
それが、三菱商事自身の成長につながっていくと考えております。