コモンズ君のつみたてマスターへの道vol.1

コモンズ君のつみたてマスターへの道vol.1

コモンズ君
サラリーマン、30代。2児の父。犬一匹。
資産づくり初心者。2017年からつみたてを始めた。

ミホ福本
コモンズ投信マーケティング部。妙齢。

2020年4月、コロナショックを経験して相談に訪れたコモンズ君。それ以来、約2年半ぶり(2022年10月)に再びミホ福本を訪ねてきてくれました。最近のマーケットの変動が大きいことに不安があるようで・・・

ミホ福本:お久しぶりです!コモンズ君。お元気そうで何よりです。

コモンズ君:はい、ミホさんもお元気そうで!
前回ご相談したのはコロナショックが始まったばかりのころでした。積立を2017年にスタートさせてから初めて経験する大きな下落で、とても不安になったことを今でも覚えています。でもあの時に「少し先の未来を信じる」という言葉をかけてもらって、継続することができたおかげで、今、順調に資産は増えています。

ミホ福本:それは良かった!やはり継続は力なり、ですね。

コモンズ君:はい、その間、コモンズさんからもつみたてアニバーサリーカードなどを受け取れたのも励みになりました。
今日は、その直後、2020年の夏から積立をスタートした妻の口座のことで相談です。

ミホ福本:奥さまも積立をスタートされたのですね!それは素晴らしい。

コモンズ君:妻は積立を始めて2年が経過しましたが、ここにきてなかなか資産がプラスにならないので不安になっているようで。
このまま続けていいのかと思い始めているようです。私もそれを言われるとどう答えたらよいかわからなくて・・・

ミホ福本:なるほど。奥さまはどんな商品を積立されているのですか?

コモンズ君:米国株に投資するインデックスファンドと、コモンズ30ファンドを1万円ずつです。両方とも、スタート当初から1年くらいはとても調子が良くて。特に米国株はどんどん値上がりするので、こんなことならもっと早く始めていればよかった、と言っていたくらいです。

ミホ福本:わかります。ところが、、ですよね。

コモンズ君:はい、今年に入り始めたころから大きく下落し、また戻ったと思ったら下がる、というような変動が大きくなっていて、そういう変動をあまり経験してこなかったのでとても不安、ということのようなのです。

ミホ福本:なるほど、変動が大きいことが不安、と。

コモンズ君:そういうことです。

ミホ福本:まずお伝えしたいのは、株価の上げ下げにもサイクルがある、ということなんですね。
詳しい説明はこちらをご覧いただくとして、これまでも景気には山と谷があり、景気の山谷に沿って株価も上がったり下がったりを繰り返しながら、長期的には上昇してきた、ということです。

株価が上下する背景にある景気のサイクル、つまり好況と不況に分けるとすると、過去、そのサイクルは平均して大体2年~3年くらいで循環してきました。
(参照:中間反騰が終われば、次は逆業績相場―そうなれば、株は安く買える?米国の景気後退局面と逆イールドの関係より)

ただし、コロナ以降は、急激な景気の落ち込みと、それに対する景気・金融政策を経済対策を世界的に強調して大胆にとったことによって、過去のサイクルに比べると少し変わってきている面があります。

コモンズ君:そうなんですね。

ミホ福本:そう、そしてこの景気循環を先行する形で株式市場も上げ下げを繰り返すものなんです。
ちょうど奥さまが積立をスタートされた2020年夏ごろ、というのはコロナショックで大きく冷え込むことが予想される景気を下支えすべく、世界が強調して金融緩和や済対策を積極的に打ったころでした。
特に、金融緩和は株式市場には絶大の効果をもたらし、株高につながったのです。
その後、景気についても、コロナからの回復が見え始めると需要が生まれ、大きな回復につながってきました。

コモンズ君:たしかに、ニュースでは金融緩和のおかげで市場にたくさんのお金が出回っていることが株式市場にプラスになっている、ということをよく言っていましたね。

ミホ福本:そうです。
ただ、今年に入ったころからその様相に変化が表れました。景気の回復が進んだことで、モノへの需要が拡大する一方、供給が追い付かず、結果値段が上がる(=インフレ)が起き始めたのです。さらには、2月のロシアによるウクライナ侵攻によって、エネルギー価格や小麦など穀物などの価格上昇にも拍車がかかり始め、世界的にインフレが加速したのです。

コモンズ君:なるほど、確かに今年に入ってからは値上げのニュースばかりです。

ミホ福本:その結果、各国の中央銀行もインフレ抑制を最優先に動くようになり、どんどんと金利を上げ始めたんですね。

コモンズ君:金利を上げると株式市場にはマイナスなんですか?

ミホ福本:そうなんです。コモンズ君も、例えば預金金利が5%あると言われたらどうします?

コモンズ君:それは早速預金しますね。

ミホ福本:そうですよね。つまり、金利が低い状態より、高い状態の方が、債券や預金にお金が回りやすく、逆に株式には回りにくくなるのです。
それまで金利を低くすることで市場にまわるお金を増やしていた中央銀行のスタンスが大きく変わったことで、それまで順調に値上がりしてきた株式市場が変調した、ということなんです。

コモンズ君:なるほどよくわかりました。ただ、下がったと思ったらまた上がる、という変動はどうして起きているのですか?

ミホ福本:それは、どれくらい金利が上がるのか、その結果景気動向がどうなるのか、ということについて、市場も、金融政策の当局者も見方が定まらないことから、一つ一つ発表される経済指標に一喜一憂してしまうからなんです。
先行きの見通しについてある程度市場に参加している人たちの見方が一致しているときは変動は小さくなりますが、いろんな見立てがコロコロ変わると、変動が大きくなります。

コモンズ君:こうした状況はいつまで続きそうですか。

ミホ福本:そうですね、それがわかればいいんですが苦笑 ただ、おそらく、今年の後半から年度末にかけては、金利をどれくらい上げていくのか、そしてその結果どれくらい景気に影響があるのかというのは見えてくるのではないかと思っています。

コモンズ君:こういうことはよくあるのでしょうか?

ミホ福本:全く同じ状況というのはありません。ただ、「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」という
有名な言葉に表されるように、似たような状況、さらに言えば、こうした好不況とそれに伴う株式市場の上下のサイクルは常にある、ということなのです。

積立投資を始めて1-3年くらいというのは一つの局面しか経験しない場合が多いので、それが不のサイクルだった場合、このまま続けていいのかと思い、逆に好のサイクルだった場合はこのままずっと上がり続けるもの、と思いがちです。
しかし、3年以上を経験してくると、必ず上がったり下がったりがある、ということを実感できるようになります。

コモンズ君:2017年に始めた私がまさにそうです。

ミホ福本:そうですよね。そして結局、いいときと悪い時を見極めて売買することは難しいので、淡々と積立を続けることが資産づくりの一番の近道だ、と気づけるのだと思います。

コモンズ君:好不況、そして株式も上下を繰り返す、ということですね!

ミホ福本:そういうことです。ただ、その上下が同じレンジの中で動くわけでなく、経済が成長するという前提に立てば、右肩上がりのトレンドの中で上下する、と思っていただいてよいと思います。

コモンズ君:わかりました!やっぱり「未来を信じる」ですね!
これからも家族で積立を続けていきます!

※本文中のファンドの投資パフォーマンスは、過去一定期間における実績を示したものであり、将来の運用成果を予想、あるいは保証するものではありません。
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