おはようございます。渋澤健です。

コモンズ投信が、設立来関与していて、リード・パートナーとなっている「寄付月間」のご縁で二年前のイベントのパネルでご一緒した(当時、高校生)で現在大学二年生の木暮里咲さんが同志らと立ち上げたSGC(Social Good Creators)キャンパスのキックオフ・イベントのゲストとしてオンライン登壇させてただきました。

「若いのに偉いね~」という大人たちの声がけに戸惑いを感じているようでしたが、一部には「若いのに、何を偉そうにやってるの」という本音が隠れているかもしれません。が、自分も含めて、ほとんどが、それはリスクペクトの気持ちで発している言葉であり、むしろ、一緒に色々と出来るじゃんという意味と思った方が良いとアドバイスをしました。ちょっと、偉そうだったかもしれないですね…w。

このように、「ソーシャル」を語ることが普通になっている社会は、時代の良い傾向だと思います。

ただ、ちょっと危惧しているところも。

最近、「インパクト投資」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。社会へのインパクトを意識した投資、と一般的に思われているようです。

また、これが「ESG投資」と混同されてる傾向も目立っています。

この二者は、似ている。けど、違うということのポイントをしっかりと押さえていただきたいです。(たぶん、これから「なんちゃって」インパクト投資ファンドが増えてくると思います。)

「インパクト投資」は、社会的課題の解決策とするIntent(志向)があり、その事業がきちんと継続できるよう経済的リターンの両立を求める投資です。経済的な活動のオマケやお化粧(ワォッシング)ではなく、一般的に言われる慈善活動でもありません。

ちょっと響きが良い言葉なので、社会に良きインパクトの「思考」と混同されている傾向が現在ありますが、それは「志向」と異なります。

思って考えていいるだけではなく、Intent志向があるのであれば、そのインパクトのメジャーメント(測定)が要され、且つ、それが目標達成のKPIにもまります。ただ、思考(参考、考慮とか)してるだけではないこと。ここがポイントです。

そして、ESG投資とインパクト投資の違い。ESG投資にも明らかなIntent「志向」があります。ただ、それは「社会」という側面より「企業」です。持続可能な企業価値の創造の手段。これがESG投資です。

ESG投資とインパクト投資の似て非なるポイントを是非とも押さえていただきたいです。

そして、木暮さんのような若手が考えているソーシャル・グッドも「思考」だけではなく、「志向」Intentの測定ができている。ということになれば、まさに「若いのに、偉いね~」と敬意を示したいと思います。

 

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