おはようございます。渋澤健です。
昨夜の大河ドラマ「青天を衝け」で、一般的にあまり知られていないと思う渋沢栄一の一コマが演出されました。
栄一が15歳のとき。縁談が破談した5歳年上の姉が精神的に追い詰められ、栄一の父が不在時に渋沢家の親族が修験者を呼びました。
「この家には金神と井戸の神が祟る、またこの家には無縁仏があって、それが祟をするのだ」
と修験者は告げたようです。親族みんなは動揺します。
そこで、15歳の栄一は声を上げます。
「其の無縁仏の出た時はおよそ何年程前の事でありましょうか」
修験者は答えます。「およそ五、六十年以前である」と。
それで、栄一は「五、六十年以前なら何という年号の頃でありますか」
と修験者は答えます。
「天保三年の頃である」
と答えます。
ところが、
「天保三年は今より二十三年前のことであるから、無縁仏の有無が明らかに知れるくらいの神様が、年号を知らぬという訳はないはずだ」
と若き栄一が指摘します。
Bogus….つまり、いんちきです。
これは、栄一の時代の話だけではないですね。
ドラマだけではなく、金融業界でも、色んな「無縁仏」が存在しています。
そして、色々なことを言う「修験者」もいます。「みなさまから好評です」「みんなが買ってます」のような殺し文句があります。
でも、何が本質なのか。
それは「みなさまから好評です」「みんなが買ってます」という表面的な要素ではないと思います。
また「専門家」が言うことを鵜吞みにすることは、是非とも避けていただきたいと思います。
多くの一人ひとりにとって「知らねぇなんてことあるはずねぇ」、一人ひとりのウェルビーングの向上に応えらる金融の存在意義がますます高まること。これに期待しています。