SDGsの5つの「できる」

おはようございます。渋澤健です。

週末は雨模様の地域が多かったと思いますが、いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。

さて、拙著「SDGs投資」の出版WEBセミナーシリーズを金曜日に開催し、シンクタンク・ソフィアバンク代表の藤沢久美さんに登壇いただきました。自称「スーパー・フリーター」である藤沢さんは、僭越ながら、自分の同志であると思っている方で、とても楽しい対話の時間になりました。

色々と話題に富みましたが、特に印象に残ったのは日本企業のSDGsの取り組みへの藤沢さんの違和感です。確かに、「SDGs」という言葉、バッジなどは普及していますが、SDGsの17の目標に自社の事業をマッチングしていることがほとんどで、むしろ大事なのはSDGsの5つの特徴であるというご指摘です。

これは、経済産業省が、SDGsを提唱した国連のAgenda 2030の原則理念を日本社会の文脈に適応化した特徴のようです。

・普遍性(Univerality) - 先進国を含むめて、すべての国が行動
・包括性(Leaving no one behind) - 人間の安全保障の理念を反映し誰一人取り残さない
・参画性(Interconnectedness and Invisibility) - すべてのステークホルダーが役割を果たす
・統合性(Inclusiveness) - 社会・経済・環境に統合的に取り組む
・透明性(Multi-stakeholder partnerships) - 定期的にファローアップ

実は、私もちょうどこの5つの特徴について考えていたところでした。半年ぐらい前から別の出版企画のご依頼を受けており、この5つ特徴を用いる書籍構成を悶々と考えていて、6月末まで何とかまとめてみますと編集者にお答えしたところ、現時点で何にもなっていないことに気がかかりでした。

でも、藤沢さんのご指摘のおかげで、やっと本で伝えたいメッセージが降りてきて、スイッチが入った感じがしてます。さすが、同志!

もともと私はSDGsの17のゴールと169のターゲットを「できる・できない」の軸で考えていることが課題であり(なぜなら、「できない」ことがあまりにも多いので)、むしろSDGsを「やりたい・やりたくない」の軸から考えなければならないと思っていました。

「やりたい」と思っているのであれば、目前に答えが見えなくても、試行錯誤を繰り返しながらも、いずれ「できる」ところへ到着する可能性が高まるからです。

でも、藤沢さんがご指摘されるように、上記のSDGsの5つの特徴は「できる・できない」という選択肢があるのではなく、企業が必ず「できる」ことでなければならないことです。企業のトップが、普遍性・包括性・参画性・統合性・透明性が「できない」とは口が裂けても言えないことですから。

編集者に、どのようにお詫びのメールを書くべきか気が重かったのですが、肩の荷がちょっと軽くなった感じがしてます。まだ、原稿はこれからで、編集者には怒られるかもしれませんが・・・ いずれ、藤沢さんに大感謝です!

これから、「SDGs投資」のWEBセミナーシリーズは続きますので、是非ともご参加ください!

7月2日(木)12:00~ 味の素株式会社 代表取締役 取締役社長 最高経営責任者 西井 孝明さん

7月11日(土)10:00~クラウドクレジット株式会社 代表取締役CEO 杉山智行さんtsumiki証券株式会社 代表取締役COO 仲木威雄さん

7月12日(日)13:00~ 認定NPO法人テラ・ルネッサンス創設者 鬼丸昌也さん、株式会社 RICCI EVERYDAY COO 仲本千津さん

◆7月20日(月)19:00~自然電力株式会社 代表取締役 磯野謙さん
<Coming Soon>

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