SETOUCHI企業フォーラムの開催

こんにちは。渋澤健です。

この連休は、久しぶりに直島の「かぼちゃ」と対面できました!去年の台風に流されて破損してしまい、大変でしたが、おかえりなさい!

3年に一度開催される、瀬戸内国際芸術祭の秋会期が始まり、11月6日まで続きます。今回は、春の開会、夏、に続いて今年3回目の直島ですが、明らかに外国人を含む人の動きが増えて盛り上がっていますね。

前回の瀬戸芸の時の試みで「SETOUCHI企業フォーラム」を開催し、今回もプログラム監修・セッションモデレーターという形で参画させていただきました。企業の経営者や幹部と共に、初日は高松港から大島➡犬島を視察し、直島に入り参加企業の取り組みを紹介するセッションから始まりました。

2日目は、コモンズ30ファンドの投資先のベネッセホールディングスの創氏であり、ベネッセアートサイト直島/瀬戸内国際芸術祭の生みの親である福武總一郎さんから基調講演から始まり、直島のサイトの視察と岡山大学の「瀬戸内サステナビリティ&ウェルビーング研究プロジェクト最終報告会」や「(社会共通資本~Social Common Capitalを提唱しされた)宇沢弘文と瀬戸内国際芸術祭」セッションなど盛りだくさん。

そして、最後の3日目は、再び福武さんのご挨拶から始まり、私の「新しい時代における企業の存在意義を問う」という講演に続き、瀬戸芸の総合ディレクターである北川フラムさんの基調講演、小林仁さん(ベネッセホールディングス代表取締役CEO)、岩井睦雄さん(日本たばこ産業取締役会長、ベネッセの社外取締役)、木越純さん(バンク・オブ・アメリカ東京支店副会長)、カクチ・スベントリニさん(外国人特派委員協会前会長)のクロスセッション。

そしてクロージングには世界へと発信する「SETOUCHI宣言」(案)という今回の新たな試みについて討議しました。充実した3日間で、参加者もご満足いただけたと思います。

ご参考まで「SETOUCHI宣言」(案)の日本語バージョンを以下に転載しますので、どうぞご笑覧ください!

【SETOUCHI宣言】(案)
直島、2022年10月9日

我々、企業のリーダーおよび他ステークホルダー達は、2022年9月7~9日、瀬戸内国際芸術祭2022の開催中に、直島で一堂に会した。瀬戸内の素晴らしい自然と文化は、かつて産業成長時代の負などに侵されたが、アートによって啓発されたクリエイティビティより、本来の地域の美とウェルビーングが再生された。瀬戸内国際芸術祭は、この人類の精神と意気を尊び、世界各地からの人々を呼び寄せて魅了している。

特に現在の世界情勢が環境、社会、政治、そして経済の側面で多くの深刻な課題を抱えている中、我々の下記の宣言は、より持続可能な開発と包摂性ある経済への道筋に沿い合うと信じている。

・我々は、企業の存在意義とはポジティブな環境および社会のインパクトを導く社会的イノベーションであり、これは経済的リターンを求めることと伴っていると信じている。

・我々は、SETOUCHIにアートサイトを生んだ下記の精神に賛同し、経済活動に務める。

-自然こそが人間にとって最高の教師。

  自然の不変不易から人間が学ぶことがたくさんある。

-在るものを活かし無いものを創る。

  新しい時代に持続可能な経済社会を実現させる基本指針である。

-経済は文化の僕。

   人の文化が100年、200年、300年と持続することが目的であり、経済活動はその手段である。

・我々は、岡山大学とベネッセホールディングスの協働による革新的な学術的イニシアティブで、ベネッセアートサイト直島/瀬戸内国際芸術祭の社会的インパクトの分析とモデルと可能性を検証する分析を歓迎し、更なる進展に期待する。

・我々は、社会的共通資本とは、豊かな社会に欠かせない、人間が人間らしい生活するのに必要なものであるという考えに賛同し、経済活動に務める。

・我々は、3年後に瀬戸内国際芸術祭が開催される2025年には大阪・関西万博も開催され、世界から日本へ多くの来訪者が見込められることに注目しており、アートの表現による上記のビジョンの実現に共感する、より持続可能な且つ包摂性ある社会を共に導く企業の同志を世界から歓迎する。

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