これからのバイオ産業の発展に大事なこと

おはようございます。渋澤健です。

日曜日に3回目のコロナワクチンを接種しました。どうしようかな~と、届いていた接種クーポン券は手元に置いていましたが、「3回目のワクチン接種を完了していれば海外から帰国の際の入国隔離期間が3日間に短縮される」という報道を2月中旬に見て、すぐに予約を入れました。副作用などで評判が良くないモデルナの予約枠が空いているかなと思って検索したら、やはり簡単に案外近い日付で枠が見つかりました。

前回(2回目・モデルナ)の時は接種から24時間後ぐらいから発熱して、その後36時間後ぐらいまで、もがいていたという記憶です。今回は日曜日の正午過ぎに接種したので、今日月曜日の午後から夜にかけてが、ヤマでしょう。明日火曜日の朝は何とか大丈夫かなという相場観です。果たして、当たるか!?

接種会場の来場者は若者から高齢者まで年代の幅が広かったですが、3回目接種自体は、日本は他の先進国と比べると遅れている感じがします。おそらく、供給側だけの問題だけではなく、去年の夏の波と比べると一般的に切迫感が無いという需要側の問題もあると思います。

日本経済新聞【チャートで見る日本の接種状況コロナワクチン】

従来のインフルエンザ予防接種のワクチンと異なり、mRNAワクチンは遺伝子をいじっているという感じがしますので、今現在、身体に問題が生じなくても長期的にはどのような影響が出るか検証できないので不安になることは当然でしょう。大豆の遺伝子組み換えだけでもナーバスになった国民性ですから。

でも、正確に言うと「遺伝子組み換え」は外部からDNA情報を既存DNAに組み入れていることである一方、mRNAは「メッセンジャー」なので体内に残ることなく、既存のDNAに刺激を与えて抗体をつくるということだけなので、「安全」ということのようです。ただ、遺伝子の「改変」であることは違いないですね。

実は、この遺伝子改変という「バイオものづくり」は、創薬や医療分野だけではなく、高機能素材、バイオプラスチック、バイオ燃料、人口肉や農水産業など食料にも応用できるので、これから必ず成長産業になるでしょう。幅広い新製品への可能性が広まる一方で、デジタル革命の教訓はテレビ、PC、そして自動車まで、完了製品が陳腐化することでした。そこに、完了製品化が得意な日本の課題があります。

デジタル革命ではデータ・プラットフォームをGAFAMなどに牛耳られましたので、バイオ革命においては日本は遺伝子改変の完了製品だけではなく、設計プラットフォームにおいても主導権を握る必要があると思います。そして、この成長分野における様々なルールメイクに参画するだけではなく、倫理も大事な要素になることは間違いないです。

また、身体に無害であることは大前提ですが、有害物質が誤って設計された場合のリスク管理が極めて重要です。サイバー安全保障以上に、バイオ安全保障は国家を脅かす可能性もあります。人体に悪影響あるバイオ物質が出現したシナリオを考えたときに、それを治療する更なるバイオ物質を国内で早期に開発して大量に供給する国家戦略を準備する必要があります。経済産業省はバイオ産業についてウェブサイトを設けているので、ご関心ある方はご覧ください。

このように「バイオものづくり」には様々な可能性があり、これからの成長産業であることは間違いないです。2050年には、バイオ産業によって人類社会が現在から大きく変わっているでしょう。そして、人類は再びパンドラの箱を開けてしまったことも間違いないです。なので、産学官が連携して、良い道筋を導いてほしいです。

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