「いい会社です」
コモンズ30ファンド投資先企業の「LITALICO」。
2005年創業と他のコモンズ30ファンド投資先企業と比べてもまだまだ若い会社ですが、2008年に障がい者の就労移行支援事業を、2011年から発達障害児の学習支援事業を開始し、この2つが現在の主力事業の企業です。そして、2014年に「LITALICO」に社名変更、コモンズ30ファンドでは昨年9月に組入を開始しました。
ご存知のように、コモンズ30ファンドは「30年目線・30社・対話」をコンセプトとし、世代を超えて進化し続ける企業に投資をし、対話を通じた価値の共創を目指しているファンドです。
ファンドで同社に投資をした背景には、LITALICOの事業の社会的意義の高さに加え、同社の理念やビジョンに強く共感する優秀な人材が多く集まっている、そこに、この2年程度の間に事業の成長を強くけん引する経営体制が整った、ということがあります。
そのLITALICOのビジョンとは、「障害のない社会をつくる」。
HPには、
障害は人ではなく、社会の側にある
社会にある障害をなくしていくことを通して多様な人が幸せになれる「人」が中心の社会をつくる
とあります。
具体的な事業としては、発達障害児向けの最適な学びを提供するLITALICOジュニアや、発達障害ポータルサイトの運営、就職を目指す障がい者の就労支援・雇用支援を行う就労移行支援事業、障害のある方の就職情報サイトの運営などです。
こうした、大変社会的意義の高いビジネスで成長していたのですが、2020年にエムスリーで取締役経験のある辻氏がCFOに就任したのに続き、2023年にはリクルートで「スタディサプリ」を立ち上げた経験を持つ山口氏が社長に就任し、実質創業者の長谷川会長も含めた強力な経営体制が確立しました。
加えて、自社でこれまで培ってきたノウハウを他の福祉事業者にも共有するプラットフォーム事業の伸長により収益基盤が強固になってきたこと、これが、コモンズ30ファンドへの組入の決め手となりました。
さて、5月12日(日)に開催するコモンズフェスタ15周年イベントの基調講演に同社の代表取締役社長山口文洋さまにご登壇いただきます。
ご挨拶とその打ち合わせを兼ねて、先日、東京・中目黒にある本社にお伺いしてきました。
最初に、弊社代表の伊井が
「山口さんがLITALICOに加わられて2年、ここまでいかがでしたか?」とお聞きした時のこと。
冒頭の「いい会社です」はその際の返答でした。
その言葉にゆるぎない強い想いを感じ、そう言い切れるLITALICOという会社、そして山口社長に一気に惹かれていきました。
LITALICO(りたりこ)の社名は「利他」と「利己」を組み合わせた造語で、社会の幸せと自身の幸せをつなげる関係性を築くことで、利他と利己の両方を実現する、という意味が込められているそうです。
ロゴは、LITALICOの「A」に「人」をあしらったデザインとなっていて、事業においても、組織においても常に中心は「人」であるという意思があるとのこと。
また、多様性を表現するために、コーポレートカラーも一つに定めていないそうです。それを体現するかのように、オフィスも会議室の色がそれぞれ違っているなどとてもカラフルでした。
山口社長曰く、LITALICOという社名そのものが理念であり、そこに多様なメンバーが集い、障害をなくすという想いが生み出すビジネスは伸びしろしかない。
だからこの仕事が楽しくて仕方がない、と。
それが、「いい会社です」という言葉に集約されているのですね。
LITALICOの可能性やビジネスの奥深さを存分に感じる対話でした。
5月12日のイベントでは、山口社長の基調講演や伊井・原嶋との鼎談を通してこうした魅力を十分にお伝えしたいと思っています。