【えんがおの流しそうめんが生み出す余白】│コモンズ考

こんにちは。
コモンズ投信ソーシャル・エンゲージメント・リーダー馬越です。

先週末、コモンズのお仲間（ファンド受益者、関心を寄せてくださった方、コモンズスタッフ）で、一般社団法人えんがおが主催する流しそうめんイベントのお手伝いに伺いました。

一般社団法人えんがお代表理事濱野将行さんは、今年度のコモンズSEEDCap応援先（コモンズ30ファンドに紐づくの寄付のしくみ）です。

現地に到着すると、濱野さんが当日のリーダーをご紹介くださいました。
宇都宮から駆けつけた大学3年生リーダー。
前日までに流しそうめん用の竹を切り出してくれていて、その若々しく勢いのある竹が会場となる駐車場に運ばれてきました。
少し曲線がある竹をどう組み合わせたら上手にそうめんが流れていってくれるかな。
どうしたら安定して設置できるかな。
準備に顔を合わせたメンバーで、自分達の持ち得る知恵を出し合って体を動かしていってみます。
リーダーは「力不足ですみません！」と恐縮そうにみんなにあいさつしながら、一生懸命にその場に和やかでだれもが楽しめる、助け合える空気を作っていってくれました。
その横で、もうひとりのリーダー濱野さんが笑顔でそっとその場を見守っています。
だれもが「お客さん」にならない場づくり。
濱野さんをはじめとするえんがおのメンバーが、ずっとぶれずに大事にしてきたことです。

この日訪れた参加者は、なんと延べ約70名。
赤ちゃんから高齢者まで、「ごちゃまぜ」になって一緒に楽しんだ流しそうめんの夏の思い出。

普段は1人暮らしで、視力も弱まり自力でお散歩もなかなか難しくなったおじいさんが、えんがおスタッフの付き添いで、大勢のこどもたちの中、竹の横に座られました。
そこに自然と、今度は高校生スタッフが寄り添い話しかけています。
そしておじいさんはそうめんを召し上がりながら、こどもたちの歓声も耳にしています。

今回の会場となった駐車場横には、えんがおが今年春からスタートさせた学童があります。
学童の場を貸してくださっているのは元ラーメン屋さん。
その元ラーメン屋さんのおばあさんも、手作り麦茶をもって登場してくださいました。
普段は1人暮らし、寂しさを覚えることがあるけれど、こういう場が本当にありがたい、とお話されていました。

なかなかの暑さだったので、もう少し日陰が必要だな〜っと思っていたところに、今度はご家族づれの参加者がご自宅のテントを持ち込んでくださいました。
こうして、だれもが「お客さん」にならない場づくりが展開していきました。

コモンズメンバーもイベントのお手伝いをしながら、気がついたらあっという間に輪の中に。
当日の様子は、参加されたお仲間のおひとりがブログでご紹介くださっているのでぜひご覧ください！
「コモンズ投信＆お仲間’s」で”一般社団法人えんがお”を手伝いました～流しそうめん～
https://note.com/mt_tetsu/n/ndea31b751a36

流しそうめんイベントの最後には、運営に関わったスタッフみんなで、その日の感想を共有しあう場がもたれました。
「片付けとかも（真面目にしなければと思っていたけれど）楽しんでやっていいんだ！ってことが新鮮でした」とは高校生スタッフの声。
濱野さんは私たちにこう話してくださいました。
「もしかしたら、もっと効率良く準備して、スムーズに運営できるようにするイベント方法があるかもしれないです。でも、ぼくらが大事にしたいことは余白を作ること。」
いろんな人が、互いに思いやりながら、笑顔で関わり合える余白をつくること。
今回の流しそうめんイベントに参加したことで改めて実感できたのが、この余白の尊さでした。
そして、わたしたちコモンズ投信の今年の応援先である濱野さんとえんがおのみなさんは、この余白をもってして、誰かが孤独を感じてしまうことの多い現代社会のありようを、まるで体質改善するように、こつこつと丁寧に変化させていっていることを、間近で感じることができました。

えんがお濱野さんとコモンズ投信の出会いは、昨年秋に開催した第14回コモンズ社会起業家フォーラム。
その時の濱野さんのスピーチを聞いて、フォーラム参加者のおひとりが、こんな声を届けてくださいました。
「濱野さんのお話を初めて聴いて、心に響くものがありました。
色々な人が支えあい、高齢者も子供も未来は明るいと思える繋がりをぜひ今後もつないでいってください。応援しています（40代　女性）。」

今年10月22日に開催する第15回コモンズ社会起業家フォーラムでは、濱野さんに対するSEEDCap授賞式も開催します。
「みんなが幸せで生きやすい社会は作れる」と信じる濱野さんは、様々な立場の人から次の世代に受け継がれてそうした社会は成り立つものだと思って、今まさに、仲間たちとそのための仕組みづくりに一歩ずつ邁進してくれています。
そんな濱野さんの声を、今回のフォーラムでもみなさんに聞いていただけることをとても嬉しく思います。
みなさまのご参加、ぜひお待ちしています！

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特設ページオープン！
【会場＆オンライン開催】
第15回コモンズ社会起業家フォーラム
10月22日（日）13：00～17：00
https://www.commons30.jp/forum15/
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えんがお（ https://www.engawa-smile.org）は、栃木県大田原市の元酒屋を「コミュニティハウス　みんなの家」として徒歩2分圏内に6軒の空き家を活用し、【高齢者の孤立支援】【障がい者支援】【子ども・若者支援】【地域づくり】といった、様々な事業・入り口を用いて、ごちゃまぜの力で、誰も孤立しない地域コミュニティを目指している団体です。
＊第14回コモンズSEEDCap応援先決定について｜ニュースリリース