今回は2020年7月次レポートの掲載コラム「未来予想図」のテーマ「5Gのの動向アップデート」について運用部シニアアナリストの末山さんにまた色々教えてもらいました!
解説 運用部シニアアナリスト 末山 仁
聞き手 マーケティング部 横山 玲子
横山 5Gの続報ですね、今回はどんなアップデートですか?
末山 大手3キャリアの5Gが揃ってスタート、ファーウェイ排除の動き、NTTとNECの5G通信や光通信技術を活用した製品の共同開発、グローバル展開に向けての資本・業務提携、NTTドコモと東京女子医大による遠隔手術支援の実験開始、など。注意深く見ていると色々進展しています。
横山 大手3キャリアの5G商用サービススタートですか。(グーグルで「5G エリア」を検索しながら)…それにしても5Gエリアって今はまだ本当に限定的なのですね。
末山 確かに。5Gは始まったけど、しっかりと個人利用、商用利用が拡がるにはもう少し時間かかりそう。5Gが連れてくる未来の具体的なイメージを持ちにくい状況だと思うけど、たとえばこの総務省作成のレポートに目を通すと各分野での5Gを活用した新しい景色が見えてくるよ。
横山 本当ですね!農業や林業への活用、そして遠隔診療への活用に期待できるのですね!エンタメ・ゲーム・観光・スポーツなどの分野での活用は今回のコロナ対応によって一気に加速した感があるものもありますね。
一般消費者として携帯などの通信速度の向上としての5Gにはあまり魅力を感じていなかったですけど、こうして各業界が5Gによって変わるのはインパクトありますね!
末山 これから民間のプレーヤーがさらに自由な発想で私たちの暮らしに密着した、横山さんでも実感できるようなサービスをどんどん生み出していくと思う。
横山 楽しみです。
末山 あと、災害が多く都市部に様々な機能が集中しがち、という日本の課題を解決しようとスマートシティ構想が進められているけど、このスマートシティの実現にも5G、6Gがカギを握っている。
横山 スマートシティと5G、確かに関係ありそうですけど、具体的にはどういうところで必要になるのですか?
末山 まず、スマートシティとは、「都市が抱える諸問題に対して、ICT(情報通信技術)等の新技術を活用しつつ、マネジメント(計画・整備・管理・運営)が行われ、全体最適化が図られる持続可能な都市または地区」と定義されています。
横山 えっと、つまり、ICTでリアルタイムにデータを集めて、即時に最適化のための判断を反映する街、ってことですかね?
末山 そう。そこに大容量・低遅延が必須になってくるわけだけど、下図のそれぞれの項目で多かれ少なかれ必要なのは想像に難くない。遠隔医療はこれまで話題にしてきた通りだし、セキュリティの防犯(監視)カメラへの活用の話は皆さんもどこかで聞いたことがあるかもしれない。
スマートシティを実現するために、インフラとしての通信ネットワーク(5Gなど)、センシング技術(センサーなど)、分析・予測技術などが必要なんだ。
横山 なるほど。日本が国際的な競争力を持つためにも、日本でこれからも安全かつ快適に暮らすにも5G・6Gは必達・必携の技術なのですね。よくわかりました。ありがとうございました。