インターンの小熊です。
3月21日(金)、「つながる未来サロンwithアクセプト・インターナショナル」が開催されました。
つながる未来サロンは、社会起業家さんをはじめ様々なトークゲストをお招きしてお話を聞き、おいしいものをつまみながら共に考える場です。そして今回は、コモンズ30ファンドの寄付プログラムであるコモンズSEEDCapの今年度の応援先であるNPO法人アクセプト・インターナショナルからコミュニケーション局長の山崎さんをお迎えしました!
この団体は、ソマリアやイエメンなどでテロ組織の投降兵や逮捕者、ギャングなどの紛争当事者を対象とした脱過激化・社会復帰支援事業を基軸に、脱退促進や過激化防止など包括的にテロ・紛争解決に取り組んでいます。その活動をする背景には、代表の永井さんが活動を始めるきっかけとなった「図らずして生まれた憎しみから抜け出せない境遇にいる人たちを無視できない」という想いが一つの動機としてあることを知りました。家族が政府軍によって殺害され、その復讐のためにテロ組織の戦闘員になるケースなどです。それは結果的には憎しみの連鎖につながっているのです。
そんな紛争地域の最前線で課題解決に取り組んでいる組織が日本にあったことを皆さんはご存じでしたか?
また、このような活動は危険と隣り合わせだと想像はしていたものの、山崎さんの話の中で、現地でサポートしてくれていた人が実はテロ組織のスパイで、永井さんの足取りをリークしようとしていた、ということを聞いて、アクセプトの目指すものを実現するのは想像以上に命がけなのだなと考えさせられます。
山崎さんの活動紹介の後には、参加してくださった人たちと、話を聞いての感想や質問、私たちに何ができるかについて対話しました。
私は山崎さんにその環境に飛び込む勇気はどこから来るのかということを伺いましたが、強烈な先導役の永井さんの影響は大きいとおっしゃっていました。同じような想いを抱く人たちと意思をもって進むことが彼らの原動力なのかなとも考えました。
他にも、参加者の皆さんからは、昨今の投資が一般的になってきたという風潮を寄付にも持ち込みたいとの思いやアクセプト自身のアップデートである、NPO法人の在り方について見直す必要性などをお互いにディスカッションしました。
また、アクセプトさんのパーパスとして「誰しもが平和の担い手となり、共に憎しみの連鎖をほどいていく」という言葉がありますが、“ほどく”はもともと“断つ”で、このワーディング変更に象徴されるように、団体としても考え方が変化している、というお話しもありました。
アクセプトの活動の原点(永井さん自身の体験)は、テロリストもギャングも、自分たちと同じ人間であるということ、そして、その人たちを矯正しようとか排除しようとするのでは、結果的にまた次の憎しみを生んでしまう。むしろその人たちの話を聞いて、対話をしながら社会復帰を目指していくことこそが本質的なアプローチだと考えたそうです。活動を深める中で、この想いがより強くなり、それは団体名でもある「アクセプト(受け入れる)」のもともとの意味からも、”断つ”よりも”ほどく”という日本語ともマッチしていると考えたそうです。
現状に満足せず、常にアップデートしている姿も素敵だなと思いました。
そして私たちに何ができるか、何から始めればよいかについては、寄付を通じて様々な問題解決に取り組む団体を応援すること、そして平和や幸せの価値観を再認識することから始めることが大切だと感じました。
寄付するにあたっては最終的に支援が届く相手だけがピックアップされがちですが、そこに従事される方々の気持ちを知ることでもっと寄付に対するイメージが変わるのではないでしょうか。今私たちができている生活は当たり前ではないことを一瞬でも日常的に感じることができれば、私たちはすでに平和への一歩を踏み出しているでしょう。
最後に、アクセプトは憎しみの連鎖をほどくための活動を支援してくださる仲間を探しています。単発の寄付とともに、4月20日まででアクセプトアンバサダー300名キャンペーンを実施しています。これはパレスチナ平和に向けた新たな挑戦をするためにアンバサダーとして継続的な支援を募っています。
ぜひ小さな寄付から始めてみませんか。
▼アクセプトアンバサダーキャンペーンの詳細はこちら
https://accept-int.org/project_palestine2025/