平面から、立体感へ

おはようございます。渋澤健です。

先週の14日(木)に瀬戸内国際芸術祭2022が無事に開会しました。ベネッセホールディングスの創業者(福武書店の二代目、「良く生きる」ベネッセとして改名)で「瀬戸芸」の総合プロデューサーの福武總一郎さんらとの長年の様々な形でのお付き合いで、今回も開会式に参列させていただきましたが、コロナ禍で色々な調整のご苦労があったと思います。大勢の関係者のご尽力に心より敬意を表します。

多くの外国人アーチストが来日できなかったので、リモートで作品制作をダイレクションしたようです。まさに共創大プロジェクトで脱帽です。これから春期(4月14日~5月15日)、夏期(8月5日~9月4日)、秋期(9月29日~11月6日)と続きますので、是非とも瀬戸内の島々に足を運んでください!

もう10年近く前でしたが、「直島に行こう!」という私の無茶ぶりで、コモンズ投信のお仲間(受益者)と共にツアーを組んで、コモンズ30ファンドの投資先であるベネッセホールディングスの経営陣との対話を現地で実施しました。

対話の場でお仲間Tさんから手が上がりました。「どうしたら、直接、ベネッセの株主になれますか?」
この素朴なご質問に、経営者がうれしそうにお答えしたのを覚えています。コモンズの投資信託を通じて、良い会社との出会いをご提供できることは、大きな喜びです。ほとんどの投資信託は保有銘柄、あるいは一部の上位銘柄しか開示しませんが、コモンズ30ファンドの場合は全銘柄を開示しています。このような出会いをつくるためです。見せたら、直接、買いに行ってしまう…という業界の慣習もありますが、本当に顧客のことを考えているのであれば、当たり前のことを実践しているだけですよね。

見えてなかったものが見えてくる。これが近代アートの力だと私は思います。そして、この考え方は、投資信託の役割や長期投資に不可欠な企業の非財務的な「見えない価値」の可視化にも通じるものです。

可視化には、まず、フレーミングが必要です。フレーミングすることによって、見えていなかったことが見えてきます。

ただ、フレーミングは、サイト・スペシフィック。つまり、その時その場所にいたから見えて感じているものがあるということです。

だから、単に情報を開示して、データとしてトランズミッション(伝達)しても、意味が通じないことがあります。いる場所、領域、立場、視点が異なるからです。

だから必要なのは、トランスレーション(通訳)です。ただただ記号を送る機能の効率化だけではなく、その意味もしっかりと伝える役割です。

この上記に紹介していることは、今まで自分が瀬戸内の島々でアートと触れ合い、様々なワークショップ、ダイアログセッション、パネル、雑談などで見えてきたものです。

そして、今回は、新たなキーワードへの気づきありました。立体感です。

経営も、企業価値も平面だけでは(単純化してわかりやすくなるかもしれませんが)足らなく、実践には立体感が必要です。

ただ、ピントは合わせるのは平面の方が簡単です。立体感のあるものにはピントが合わせにくくなる。けれども、それがリアル。立体感を失うことなく、いかにピントを合わせるか。これが大事なんでしょうね。

杉本博司の平面の作品でも、立体感を感じるのは不思議です。

こちらは私が杉本博司チックに遊んでみた写真ですw

ちなみに、ベネッセハウスに新設された杉本博司ギャラリーは必須です!

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