なるほど、バリュー株とグロース株の動きが変われば、ファンドの動きも変わるんだ! 

投信での資産づくりをメインにしつつ、株式投資のこともちゃんと理解したい人向けコラム

「トレーダーふっちー流の投資指標の見方」


前回は、バリュー株ってなに?グロース株ってなに?ということを大まかに説明させていただきました。そしてそのそれぞれの動きを新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以降、1年のマーケットの動きの中でみてきました。 

今回は、コモンズの2つのファンド、「コモンズ30ファンド」「ザ・2020ビジョン」の動きを過去のマーケットの中で、バリュー株、グロース株の動きと併せてみていくことにします。 

先ず足下、今年になってからの動きです。 

(出所)QIOCKデータよりコモンズ投信作成 
(出所)QUICKデータよりコモンズ投信作成

グラフ1をみるとバリュー株(青)がグロース株(オレンジ)に対して優位となっていることがわかります。グラフ2)は、バリュー株とグロース株の差(グレー、TPXバリューからTPXグロースを引いたもの)ですが、今年になってどんどん大きくなっていくのが見て取れます。 

これは、前回お話をしたように、新型コロナウイルスのワクチンが開発されて以降、景気拡大の期待が大きくなり、それとともに米国の長期金利が上昇してバリュー株優位の展開になったということです。 

ではその中で、コモンズの「コモンズ30ファンド」「ザ・2020ビジョン」はどういう動きになっていたのでしょうか。
グラフ1)をみると、「コモンズ30ファンド」(緑)がバリュー株(青)の動きに沿って堅調に推移していることがわかります。一方で、「ザ・2020ビジョン」(ピンク)はグロース株(オレンジ)の動きに沿って横ばいの動きです。 

コモンズの2つのファンドをもっていらっしゃる方「どうして30ファンドが上がって、20ビジョンは上がらないんだろう?などと思った方もいらっしゃると思いますが、それは、それぞれのファンドに特色があって、PERPBRなどの投資指標からみて、バリュー株に近い特性をもっていたり、グロース株に近い特性をもっていたりすることで動きが違ってくるからなんです。 

もう少し時間を長くとって新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以降、コロナ禍の約1年をみてみましょう。 

(出所)QUICKデータよりコモンズ投信作成 
(出所)QUICKデータよりコモンズ投信作成

グラフ3)は昨年3月に新型コロナウイルスの感染拡大で株価が急落し、その後の安値となった3月第3を起点として、今年の4月までのバリュー株とグロース株、そして「コモンズ30ファンド」「ザ・2020ビジョン」をみたものです。 

下のグラフ4)は、その間のバリュー株とグロース株の差ですが、新型コロナ感染拡大に対する景気対策として世界各国の金融当局が超低金利政策をとったことで世界的に長期金利が急低下し、その結果としてグロース株優位の展開が昨年11月まで続きました。
その後、新型コロナウイルスのワクチンが開発され以降、景気拡大への期待から米国長期金利が上昇し、それまでのグロース株優位の動きが反転し、バリュー株の巻き戻しが入ったことが見て取れます。 

では、その約1年間で「コモンズ30ファンド」と「ザ・2020ビジョン」はどういう動きになっていたのでしょうか
先ず目を見張るのが、「ザ・2020ビジョン」の突出したパフォーマンスですが、これは「ザ・2020ビジョン」がグロース株の特性が強く、さらには「ウィズ・コロナ」のテーマに沿った成長株に多くを投資した結果と思われます。
一方の
「コモンズ30ファンド」ですが、グラフ1)で見たとき、「コモンズ30ファンド」リュー株の動きに沿った動きをしていたようにみえましたが、もう少し時間を長くとって約1年でみると、ほぼほぼグロース株に近い動きをしていることが見て取れます。 

よくわからなくなってきた・・・
時間の長さが変わると、バリュー株とグロース株、それと各々のファンドの動きも違ってくるのかな?です。 

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