原点との共振、そして未来への水平展開 〜ユニ・チャームで見つけた、ひとと社会を豊かにする熱意(その2【RefFプロジェクト編】)~

2026年3月20日、私たちはコモンズ投信のお仲間(お客さま)の皆さんと、愛媛県四国中央市(旧川之江市)にあるユニ・チャームの研修施設「共振館」を見学しました。

2回に分けてお伝えします。

(1回)原点との共振、そして未来への水平展開 〜ユニ・チャームで見つけた、ひとと社会を豊かにする熱意~(その1【共振館見学編】)〜

(2回)原点との共振、そして未来への水平展開 〜ユニ・チャームで見つけた、ひとと社会を豊かにする熱意(その2【RefFプロジェクト編】)~ ←今回

■ 社会課題に立ち向かう「RefFプロジェクト」

ユニ・チャーム創業の精神は、現代の、ひいては未来の巨大な社会課題に立ち向かうための強力な原動力となっています。
その精神がまさに今、ひとつの形となって表れているのが、ユニ・チャームが現在取り組んでいる「紙おむつの水平リサイクル(RefF:リーフ、Recycle for the Future)」です。

ユニ・チャームの水平リサイクルは、独自のオゾン処理技術を用いることにより、使用済み紙おむつから新品と同等に衛生的で安全な再生パルプを取り出し、それを再び紙おむつの製造に役立てる世界初の試みです。

この壮大な挑戦の裏には、社会環境を深く憂い、企業として何ができるのかを問い続けた熱意、紙おむつをごみとして燃やすのではなく、新たな付加価値を創造したいという思いがあります。

東日本大震災の際には保育園を通じた紙おむつの寄付を行い、令和6年能登半島地震では社長の指示を待たずに現場が支援の準備を進めるなど、社会に対する社員の皆さまの意識も大きく進化しているというお話を伺い、胸が熱くなりました。

■ 豊かな水と紙文化の地から描く、明確なロードマップ

川之江の地で創業したユニ・チャームだからこそ、この挑戦が始まったのでしょう。
この地域には豊かな水資源があり、古くからの紙文化が深く根付いています。
地域の歴史と資源を最大限に活かしながら、これまでにない新しい循環の輪を描こうとしていて、ユニ・チャームによる紙文化の新たな価値創造への挑戦が、ごく自然な使命として行われているように感じられました。

ユニ・チャームの皆さんには大変お世話になりました

お話の中で示されたロードマップは、わたしの想像を遥かに超えるスケールと具体性を持っていました。
2022年に鹿児島県で水平リサイクルの第一歩を実現させ、2027年にはプラスチック部分のリサイクル(年間500トンの再利用目標)、2029年には高分子吸収材(SAP)のリサイクルを確立した新プラントの本格稼働を見込んでいます。
そして2030年に向けて、社屋を含めた紙おむつのごみを実質ゼロに近づけていくという明確なマイルストーン。
それは単なる夢物語ではなく、実現可能な目標として緻密に計算され、実行に移されています。

■ 一企業から社会全体のシステム変革へ

わたしが何よりもワクワクしたのは、この取り組みがユニ・チャームという一企業の中に留まらず、社会全体の仕組みを根本から変えようとしている点です。

鹿児島県志布志市は、自前の焼却施設を持たず、ごみを28品目に分けてリサイクルしていることで知られています。
燃やすことができない環境だからこそ、真の資源循環が求められます。
この地で得られた知見は、未来の日本のモデルケースになるはずです。

また、BABY JOB株式会社などのパートナー企業と共働して展開している「手ぶら登園」というサブスクリプションの仕組みも非常に画期的です。
これは、保護者や保育士の負担を減らすという側面だけでなく、保育園から使用済みのおむつを効率的かつ衛生的に回収する新たなインフラ構築という側面も持ち合わせています。
社会課題の解決と環境負荷の低減を見事に両立させる、まさに新しい時代の仕組みだと感じました。

とても分かりやすい資料をいただきました

■ 技術の壁を越え、「エコまち」の創出へ

もちろん、前人未到の挑戦には壁も立ちはだかります。技術的にリサイクルは何回まで可能なのか。
現状はパルプ繊維の劣化などにより5回程度が限界とされており、生産現場では新材(バージンパルプ)を混合することで品質を維持しているそうです。
しかし、こうした技術的な課題に対しても、決して立ち止まることなく探求を続ける現場の姿勢に力強さを感じました。

ごみを資源に変え、資源の国内自給率を向上させること。
それは単なるリサイクル技術の確立にとどまらず、新たな雇用や産業を生み出す「エコまち」の創出へと繋がっていきます。

ひとに寄り添い続けてきたユニ・チャームが、今度は地球環境と未来の社会構造そのものに寄り添おうとしています。
映画館の小さな工場から始まったその歩みは、今、途方もなく大きな未来へと繋がっています。
共振館で触れた原点と、水平リサイクルにかける情熱。
この両者が美しく共振する姿を目の当たりにし、わたし自身もまた、これからの社会をどう形作っていくべきか、たくさんのヒントを貰いました。

参加者の皆さんは熱心にメモを取りながら

■ お仲間と共有した熱い想いと未来への応援

ご一緒したお仲間からいただいたアンケートの感想にも、共振館訪問で感じた熱い想いが溢れていました。

「普段は入ることのできない施設で、ユニ・チャームの歴史を見ることができた喜び」や、「心が洗われるような想いでした」といった感動の声が寄せられています。
また、現在活躍されている社員の方々が「生き生き エネルギッシュ」であったことや、「ユニ・チャームらしい解決へのチャレンジ」に強く感銘を受けたという意見もありました。

紙おむつの水平リサイクル(RefFプロジェクト)についても、「改めていま、自分ができることを考えるきっかけにしたい」「どんなひとでもその輪に入れるしくみ作りが大切」と、参加者ひとりひとりが自身の生活や社会の未来と結びつけて考えてくださったことがわかります。

改善と進化を続けるユニ・チャームの原点に、お仲間の皆さんと共に触れられ、社会に貢献する事業の積み重ねを感じ、同じ時間を共有できたこともわたしたちの喜びです。
このワクワクするような未来への挑戦を、わたしもお仲間も、それぞれがひとりの生活者として力強く応援していきたいと思います。