こんにちは!コモンズ投信の海野です。
2025年3月26日(水)、こどもトラストセミナー「【食品トレーのエフピコ】リサイクルのひみつを見つけに行こう!」を開催しました。
今回は、茨城県にある関東エコペット工場と関東リサイクル工場が会場です!
エフピコは、スーパー・コンビニの食品売り場に並ぶお刺身やお肉、お弁当などに使われている食品トレーを作っているトップメーカーです。また、使用済みトレーやPETボトルをお店から回収、さらに原料に戻し、新しい食品トレーに生まれ変わらせる「循環型リサイクル」を世界で最初に始めました。
今回お邪魔する関東エコペット工場・関東リサイクル工場では、食品トレーやペットボトルを選別してからエコトレーが出来上がるまでの工程を見学し、学ぶことができます。
さあ、大型バスに乗り、エフピコさんの工場へみんなで向かいます!
向かうバスの中では、担当アナリストの原嶋からエフピコとはどういう会社なのか?コモンズ投信が投資している理由について、こども向けにお話ししました。
すると、子どもたちや保護者の方からの質問がたくさん!
「トレーって何からできているの?」
「リサイクルできるっていうけど、何回くらいリサイクルできるの?」
工場に着くまえから大盛り上がりです。
関東エコペット工場へ到着すると、エフピコグループのマスコットキャラクター ピコザウルスが出迎えてくれました!
では、セミナースタート!
まずは、今日の心構えについてコモンズ投信の海野よりお話しをします。
『参加しているみんなは「こども投資家」です!今日は、エフピコのがんばっていることを学んで、「エフピコのどんなところを応援したいかな?」「どんな未来になったらいいかな?」ということを考えてみよう!』というお話しをしました。
そして、お世話になるエフピコのみなさまにも挨拶をします。
サステナビリティ推進室 コミュニケーション推進課の新矢さまから、エフピコの会社やエフピコ独自のリサイクル方式についてお話しいただきます。
「エフピコでは、1年間にどのくらい食品トレーを作っているでしょう?」という質問がでると、「80万枚!」「1億枚!」と子どもたちも元気に発言します。
答えは、なんと200億枚以上!
新矢さまのお話のなかには、「エフピコは、自分たちで作ったトレーをスーパーなどのリサイクルボックスから回収して、また新しいトレーを作っているんだよ。だけど、これはみんなの協力があってはじまるものなんだよ」といった言葉もあり、子どもたちもとても真剣に聞いていました。
また、「軽い・かさばる・安い」といった特徴があるトレーを運ぶときにも、エフピコのひみつがありました。北海道から九州までを7つのエリアに分け、近くで作ったトレーを近くで販売できるよう工夫し、全国に届けています。
リサイクルの仕組みを学んだあとは、いよいよ工場内の見学です!
関東エコペット工場では、使用済ペットボトルから透明容器が出来上がる工程を学ぶことができます。
まず回収されてきた使用済ペットボトルを自動ふるいにかけ、ペットボトルとそうでないもの(ビンやアルミ缶)と分け、機械を使ってペットボトルについているラベルやキャップなどをはがします。最後は、人の目でもしっかりチェックし、丁寧に選別していく流れにみんな興味津々!
その後、ペットボトルを小さく砕き、水や洗剤を使って表面の汚れを落とし、温めて柔らかくなったプラスチックを真空炉に入れることで、しみついているプラスチックの中の汚れまでもしっかり取り除きます。
ペットボトルが食品容器として使える品質の素材に変身したら、その素材をシート状に伸ばしていきます。
シート状に生まれ変わった素材はそのまま使うこともできますが、シートの両面を新品の同じプラスチックのシートで挟み込むことで、消費者のひとたちが安心して食べ物が食べられる配慮がなされていたり、トレーのふたで手を切らないような型抜きの工夫がされていたり・・・
安全・安心にトレーを使えるようなひみつがたくさん隠されていました!
続いてお隣にある関東リサイクル工場に移動します。
ここでは、使用済の食品トレーからエコトレーが出来上がる工程を見学することができます。
最初に見たのは、関東周辺から回収されてきた食品トレーの袋の山。この光景に、子どもたちもびっくりです!
この関東リサイクル工場では、毎日約8トンもの使用済食品トレーを選別・リサイクルしていると教えていただきました。
このトレーを白いトレー・色や柄付きのトレー・再生できないトレーに選別します。
レーンに大量に流れている食品トレーを素早く選別するのは、なんと手作業なんです。そして、この選別を支えていたのは、障がいのある従業員さんたちでした。
エフピコは障がいのある人材を積極的に雇用しており、その方たちは食品トレーの選別や容器の製造といった基幹業務で活躍しています。
選別されたトレーは細かく砕き、洗浄されたのち、お米のような粒状の原料(ペレット)に加工され、そこからエコトレーが作られます。
白いトレーは白色のペレットに、色や柄付きのトレーはいろいろな色が混ざるため黒色のペレットになること、さらに黒色のペレットはクリーニングで使われているプラスチックハンガーやミニカーのタイヤなど身近なものに変身することも知ることができました。
食品トレーを作るひみつについては、エフピコの須賀さまが実演を交えてご説明くださいました。
ただ食品トレーを作るのではなく、より軽くしたり、中身が出ないように強度を保つ設計にしたり、食品を際立たせるために色や柄・デザインを工夫したりなど、細部にまでお客さまのニーズに応える姿勢を感じることができました。
最後に、須賀さまから、今日のまとめとして3か条を教えていただきました!
・エフピコのトレーや容器を「見つけてください」
・そして、ぜひリサイクルに「参加してください」
・最後に、エフピコという場を「活用してください」また、遊びに来てください!
そして、改めて担当アナリストの原嶋より、今日の見学を振り返って感じたエフピコの強みと、コモンズ投信がなぜエフピコに投資しているのかについて説明しました。
食文化や生活の変化に合わせ食品トレーを進化させていること、長期にわたって積み重ねてきたリサイクルの技術や生産から配送、回収を自社で担う仕組みを確立し、他社にはない唯一無二の強さを持っていることをお話ししました。
そして、最後にこども投資家のみなさんからエフピコのみなさんへお手紙を書きました。
こども投資家の子どもたちからのお手紙には、
「エフピコの、いろいろなトレーのアイデアがでてくる所やしょうがいがある方たちを“いないといけない人たち”としてあつかっている所、使う人たちのことも考えてせっ計されている所(フィルムなど)などが、すばらしいと思いました。これからもがんばってください。私もとうししたいと思うシステムでした!」
「プラスチックのリサイクルにとりくむしせいがかっこよかったです。すこしぼくもおうえんしようかなとおもいます。僕もリサイクルにきょう力できるようにがんばります。またきたいです。」
「今まで知らなかったトレーの作り方やリサイクルのじゅんかんが知れてよかったです。今日学んだことを学校でも伝えたいです。」
手紙には、エフピコの見学を通して学んだことや感じたことがたくさん書かれていました。
ご参加いただいた保護者の方からも、
「ご担当者様の「面倒くさいという言葉が一番きつい。それを言われてしまうと自分達は何も出来ない」というコメントに、これまで食品トレーをゴミとして捨てていた恥ずかしさと、自分でも環境に貢献できる方法があるのかという発見がありました。今後も出来る範囲でリサイクルしたいと思います!」
「今回の見学を通じて、子ども向けに分かりやすく話して頂いた事で、親である私も深く理解することができました。消費者としても個人投資家としても、エフピコの皆さまのご活動を応援いたします!」
といった感想をいただきました。
私もセミナーを通して、トレーの製造から販売、回収まで行う循環型リサイクルの確立や、トレーの製造において、まさに”食品の価値を伝えるツール”として細部にまで配慮が行き届いた技術の高さに驚きました。また、障がい者の雇用を生む場としても常に成長し続けている姿も強く印象に残りました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!!