本日は、AIJ問題に関する日経新聞
電子版の記事
を取り上げたいと思います。
日本経済研究センターの前田昌孝主任研究員の
指摘は現実を冷静にとらえるとともに鋭く、「遠回り
のようでも金融・投資教育に小さいころから取り組む
しかなさそう」であると指摘しています。
今回の事件によって今後一層具体的に顕在化する
であろう問題点の分析も指摘されています。
私が最も共感した部分は、当然のことながら、
「世界の中で日本の金融が既に大きく後れを取って
いる上、今回の事件で各種の規制が今後もし一律
に強化されれば、その負の影響は健全なベンチャー
の成長を阻害しかねない」という点です。
また、「高付加価値人材が働く場がますます減り、公務員
や大企業の正社員でなければ結婚もできない社会
から抜け出せなくなってしまう」との問題提起には、
今の日本社会の悲しい不条理な現実への疑問が
にじんでいます。ある一定のカテゴリーに属する
人間しか配偶者を持ち、自分の子どもを授かり、
育んでいくという人間としてごく素朴な幸せさえ
享受できないという今の社会はどこかが間違って
おり、なんとかしなくてはならないと思う方々も
多いのではないでしょうか。
今回の事件によって日本社会が取るべき行動は問題の
後始末だけではなく、子どもたちへの教育の中身を
見直して、次世代の主役である若者や子どもたちに、
正しく「リスク」「自己責任」「ガバナンス」など
を理解できるようにしていくことではないでしょうか。
もちろん、お金や金融をめぐる既存の価値観の改革も、
教え手である教師や親の側にも必要とされるでしょう。
今回の事件に関する社会一般の反応においても、あまり
に大づかみで情緒的・観念的なものが多いという気が
します。心ある金融関係者の「一緒にしないでほしい」
という嘆きと憤りは切実です。
この問題については、当社会長の渋澤健のブログ
ご一読願えればと思います。
(マーケティング部:長井)
コモンズでは、毎朝のミーティングでそれぞれのスタッフが情報を
共有しています。今朝もいくつも出た話の中から、個人的に興味
深い話がありましたので簡単にご紹介いたします。
それは、私たちの投資先でもある三菱商事さんが資源会社への
回帰を進めているという1月7日付けの日経新聞の記事に
ついてです・・・。
三菱商事は歴史的にも名門の老舗として、資源の分野が特に
強い総合商社ですが、実はかなり多様な分野の事業開発に努力して
いるイノベーターの旗手でもあります(コンビニ業界をリードしている
ローソンさんがそのわかりやすい例ですね)。
慎重でありながらも、ここのところ多様な事業開発にも力と人材を
注いでいた三菱商事の方針は、社員が大企業病にかからないよう
にするために大変有効であると解釈していました。未経験の
仕事をいつ任されるか分からないという緊張感、大事ですよね。
社員が個々の殻の中にこもり、人事異動をいやがりだすと組織
は生命力を失い始めます。
資源という昔からの得意分野にもう一度回帰するという日経新聞の
記事、非常にうまくいっている事業開発が好調なうちに、次の展開
を見据えて舵を切りなおし、伝統的「本業」で勝負に出る用意を
進めているのだろうと直感しました。
日本のグローバル企業の代表でもある三菱商事のこちらの
アニュアルレポート
を通して、世界の動きも感じ取れると思います。
(マーケティング部:長井)

日経夕刊の「人間発見」で連載していただいた渋澤健の
特集も本日で最終回、高祖父である渋沢栄一の理念に
本格的な関心をもつに至った経緯が綴られています。
明治の荒波を乗り越えた次に日本社会を覆った大正時代
の停滞ムードと「ことなかれ主義」に問題意識を持った
渋沢栄一が「最近の社会は守りに入っている。リスクを
取らなければだめだ」「政府におまかせではいけない。
このままでは悔やむ将来がやってくる」と述べていたこと
が現代の日本社会にも当てはまるのではないかと考え、
渋沢栄一の足跡と遺訓を研究するようになったとのこと
です。
また、こうした渋澤の理念を今の社会でより多くの方々
にも広めながら有益に活用してもらいたいという思い
と行動の積み重ねが、現在の「論語と算盤」経営塾に
つながり、今の日本に危機感をもちながら、次世代に
よい世の中を残したいという有志の集まりとなって
います。
そして、次に語られているのがコモンズ投信特有の
社会起業家育成支援プログラムである「シード
キャップ」という社会貢献活動の由来と理念です。
(注:コモンズ投信では信託報酬(運営管理費)の
1%を、次世代のために持続性ある社会を造ること
にチャレンジしている社会的活動・事業を支援する
プログラムに寄付しています)
終章で紹介されているのが渋沢栄一の次の言葉です。
「一人ひとりの志は小さくても、それが集まれば
大きな流れとなって、国を変える原動力になる」
・・・いかがでしょうか。私たちコモンズもまだ小さな
存在ですが、応援してくださるお客さま、また理念に
共感してくださる多くのみなさまとご一緒に、きっと
よき社会をつくって次世代に明るい未来を提供できる
よう、役職員一同全力を尽くして参ります。
一週間の当ブログご愛読、ありがとうございました。
今後ともコモンズへの声援をお願いいたします。

Let’s share the vision!

(マーケティング部:長井)